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ピラタス蓼科スノーリゾートは積雪120センチ
ピラタスの丘の上空には終日黒々とした「雪雲」がどっかりと居座っている。降りそうで降らない。いつ降り出しても不思議はない状況で、天気概況でも雪の予報が出ている。あ、ピンポイント予報を見てもこれはわからないはず、標高1700mを超す山岳部の天気は予想しがたい部分が大きい。いまここにいるものが空を見上げるしかないという部分が大きいのだ。
いずれにしてもこれから週末にかけて1回から2回の積雪があることは確かだろう。ピラタス蓼科スノーリゾートは積雪120センチと報告されているけれど、じっさいはそれ以上の積雪のある部分が多いと思う。となると数年に一度の大量積雪ということになる。信州では「雪不足どころか大雪の年になっている」のだ。とはいえ今週末はクルマでの走行が億劫(おっくう)なほどの大雪はなさそうだ。
この写真はピラタス蓼科スノーリゾートの雪景色だけれど、これを撮影したスタッフの方は「まるで森が無言の自己主張をしているように感じる」と撮影時の印象を記している。素晴らしい感性だと思う。
じつはピラタスの丘に暮らすぼくらも、そのように感じることがよくある。意識を同調すると、じつは自然はぼくらにじつに様々なことを語りかけていることに気づく。大切なのは意識を向け、耳を傾けるという習慣だ。それは壮大な独り言かも知れない、あるいは個別のつぶやきかも知れない。
ラジオのチューナーで選局するときのように、慎重にその波動を探るのだ。最初は困難かも知れないが、そのうち慣れてたやすくその波を捉えて同調することが出来るようになる。そっと目を閉じて耳を澄ますだけで、自然の声が聞こえてくる。それを感じることができる。
積雪の森を散歩、至福のエクササイズ
久しぶりにシベリアンハスキーのパル君と散歩に行ってきた。一昨年腰痛を発症して以来、夏の繁忙期以外はほとんど奥さんが彼の散歩につきあっているのだけれど、腰の具合が良いときにはぼくが行くようにしているのだ。なにしろ体調120cm、体重33kg、全身筋肉のマッチョな大型犬なのだ。
彼の身体はこのような気候、このような雪と氷の世界にもっともふさわしくできている。だからこの季節はパル君にとっては1年で最高の季節なのだ。積雪路や凍結路そして急勾配の坂、どんな地形でも彼はずんずん進んでいくことが出来る。
足の指が長く、踏ん張るとそれがぐっと広がって「かんじき」のように雪に沈むのを防ぐ。しかも肉球の周りや指の間にまで長い毛が生えていて雪の付着を防ぐようになっているのだ。爪は常に鋭く長く、スパイクのようにしっかりと氷を捉えることが出来る。
体毛もダブルコートになっていて、雪のつきにくい剛毛の内側には羽毛のように暖かなフェルト状のふわふわの細い毛が密集している。氷点下20℃以下でも雪の上でぐっすり眠れるわけだ。そこには力強い「野生」が宿っている。
もともとソリ犬としての歴史を持つ犬種だけに、この季節の持久力は無限とも思えるほどだ。そんな彼の散歩は1kmやそこらではすまないから、標高差が100m以上あるペンション村をぐるっと一周するのが習慣だ。その距離はおおよそ4kmほどか。30分間は早足でおつきあいすることになる。
しかもこの季節はアイスバーン対策に stabilicer(TM) というスパイクをスノーブーツの上に装着しているので、まるでスキーブーツを履いたように重い。これはもう立派なエクササイズだ。空気も20%も薄いから、文字通りの高所トレーニングでもある。
ということでパル君の散歩につきあっている限り運動不足ということにはならないわけだ。したがって、奥さんはすこぶる健康で体力も維持できている。ぼくは腰痛以来(散歩を休み気味だったせいで)体力が落ちている。今後は積極的にパル君に運動を手伝ってもらおうと思う昨今だ。
※今日の1枚目の写真は(株)ピラタス蓼科ロープウエイ の許諾を得て転載しています。
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