曇りのち雨 気温:最低 0℃/最高 + 8℃
最近ふとしたきっかけで「ナショナル・ジオグラフィック」を購読し始めました。
初めての出会いが35年前の英語版でしたから、とてもなつかしくて。
ラウンジに置いてありますので是非お手にとってご覧下さい。
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ことことと雨音が聞こえています。これは軒から落ちる雨滴の音。森の樹木はまだ新芽の段階で、葉をつけていないので、昨秋枯れた下草と落葉を打つ雨の音がさわさわとかすかに聞こえます。これが新緑の季節なら張りのあるぱらぱらという音が森中に響くのですが。
雨の森からは日ごとに増える野鳥の声が美しく響きます。遠く近くウグイスが鳴き交わし、ルリビタキが謳い、シジュウカラが飛び交います。ホトトギスとアカハラとカッコウはまだのようですが、彼らの声を聴くのも時間の問題でしょう。圧倒的な雨の音の向こうからいのちの歌声が美しく聞こえます。
高原の深い森で聴く雨音はなかなか風情のある音楽です。いま居室で聴いているのはマイルス・デイヴィス(Miles Davis)の名盤「カインド・オブ・ブルー(Kind of Blue)」です。今日のような雨降りの日にはよく聴くアルバムです。とてもしっくりと空気と馴染むのです。
都会のマンションだったら同じくマイルスの「マイ・ファニー・バレンタイン(My Funny Valentine)」というアルバムが超おすすめです。音楽の背景から(不思議なことに)ベールのように降りしきる都会の雨の音が聞こえてくるようなアルバムです。
どちらも普段ジャズをあまり聴かない人におすすめしたいアルバムです。これを聴けば、きっとジャズもなかなか良いものだと感じていただけると思うのです。
蓼科にはクラシック音楽、とりわけコンチェルトとシンフォニーがよく似合います。銀巴里(ぎんぱり)という床屋さんに行くとなんとオペラがかかっていたりしますから、これは僕だけの好みということではないと思います。そして、ジャズもまた蓼科の空気感にとても良く馴染むのです。
こんな日には外での作業もできませんから、おとなしく読書したり、音楽を聴いたり、その両方を楽しむのです。お天気は悪くても、雨に煙る蓼科山を眺めながら過ごす日曜日の午後はとてもしあわせです。
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