曇りのち雨 気温:最低 - 2℃/最高 6℃
早朝、ケーンケーンというキツネの声で目を覚ます。遠くではキューン、キョォーンという野生の鹿の声がする。なんだかカナダの大自然(ウィルダネス)の中にいるみたいだ、行ったこと無いけど。気温はおそらくいまも氷点下だろう。雪は降っていない、空を見上げればもうすぐ朝日が八ヶ岳の稜線を越えて昇ってくる気配だ。
すっかり眼が醒めてしまったのでこうして日記を書くことにした。室温6℃、ストーブに添加してもなかなか暖まらない。North Face のダウンパーカを羽織る。僕はどてら代わりにこの軽いダウンパーカを使っている。暖房をがんがん入れてTシャツ1枚ですごそうなんて馬鹿な考えは浮かばない。そのような行為はここでは許されない。いや、温暖化した「地球」ではもはや許されない。
そういえば書き忘れていたが、数日前、先週の水曜日だったかな、山造り衆のひとたちにお願いして落葉松の巨木を切ってもらった。8年ほど前に落雷の直撃を受けて、いまではすっかり枯れて倒木になるおそれがあったのだ。建物に倒れ込んでくる可能性が高かったので、この高さ20mを超す枯れ木を伐採してもらった。思った以上に幹の内部は鬆(す)が目立つ状態になっていた。これはあぶないところだった。
建物にとても近いので1人で切るにはどうしたものかとずうっと悩んでいたが、さすがプロの人たちは3人であっという間に切り倒してスチールのチェーンソウで細切れの丸太にしてしまった。彼らが使っていた一番大きいサイズのチェーンソウを僕もほしくなった。直径60cmの大木をあっという間に切ってしまうのだもの。
当地の山仕事のプロはハスクバーナよりスチールのチェーンソウの愛用者が多い。どちらも大きな農機具店に行けば取り扱っている。ホームセンターだとリョービとかそういう家庭向けのものになるが、これは僕らのような使い方をするとすぐに壊れてしまう。
寒々とした空を見て思い出したが、スタッドレスタイヤは結局ミシュラン・ラティテュード X-ICE 255/65R16 に決めた。夏用のアルミホイールは18インチなのだが、冬用はレンジローバー用の16インチを使っている。これは経験的なものから来ている。愛車はランドローバー・ディスカバリー・シリーズ2 ES だ。
新車にはとても手が出ないが、5年おちの中古車ならばホンダ・ストリーム程度の値段で手に入れることが出来る。スズキ・ジムニーの新車より安いのだから、これはお買い得だ。ただし、本来の良いコンディションで乗り続けたいのならば、定期整備などの維持費は覚悟したほうがいい。でもそうすればあと10年は軽く乗り続けられる。良いものを、本当に気に入ったものを、長く大切に使い続けるというのが僕のポリシーなのだ。ま、半分は「言い訳」だけれど。(^_^;)
ホームページにどんどん手を入れているけれど、グラフィックを多用すると表示が遅くなってしまうのでファイル全体を軽量化する必要が出てくる。10年前の回線速度が今の200分の1以下だった頃のホームページ作成の苦労を思い出して、なんだかなつかしい。
雪のち晴れ 気温:最低 - 5℃/最高 0℃
初雪を観測した。朝目覚めると中庭もテラスもうっすらと雪化粧していた。といっても、全面が覆われているわけではない。その意味では「初雪」あるいは「初積雪」とは言えないのかも知れない。固く締まった金平糖のようなパウダースノーだ。山の上の方は雪雲に覆われていてその中では吹雪いていることだろう。たまに風花が舞っている。
ここからみても八ヶ岳ははっきりと冠雪したことが確認できる。とても寒い一日だった。気温が最高で0℃だったのだから当然だ。さらに強い風まで吹いたのだ。「木枯らし一番」とニュースでは言っていた。暦の上ではまだ晩秋と言うべきなのだが、今日に限っては冬将軍の前衛の到来といった風情だ。
早くスタッドレスタイヤに履き替えておいた方が、深夜早朝にクルマを使う場合に安全だろう。今のところ陽が射せば道路の雪はふっと消えてしまうけれど、いつ路面凍結が残るようになるかは神のみぞ知ることだから。当地の道路や雪や氷との相性で言えば定番は北海道と同じブリヂストン・ブリザック DM-Z3 (四駆の場合)だけれど、僕はあえてミシュラン・ラティテュード X-ICE を試そうと考えている。
昨今は当地でも幹線道路はしこたま融雪剤をまくので、ペンション村の中やスキー場周辺以外はほとんど乾燥路面のことが多いのだ。また雪や氷の質も年々変化してきて、どうも DM-Z3 に違和感を憶えるケースが多くなってきたこともある。絶対的なアイス性能はブリヂストンが上なのはわかっているのだけれど、滑らせながら走るという観点からはミシュランの方が滑り出しが早い分コントロールしやすいのではないかと想像している。
そのあたりのことは、ドライ路面用のタイヤでも同様のことが言えると思うのだけれど。ぎりぎりまで踏ん張ってくれるけれど限界を超えたとたんに急激に滑り出すタイヤよりも、滑り出すのは早めでもそのあとのコントロールがしやすいタイヤの方が相性が良いのだ、個人的には。
シベリアンハスキーのパルはぐっと冷え込んできたのでますます元気だ。ものすごく快適そうに過ごしている。もっと寒くなって氷点下20℃ぐらいになるとベストなのだけれど、というのが彼の感覚なのだ。そして一面に2mほど雪が積もって吹雪いてくれたら言うこと無しって感じの犬種なのだ。
パルにとっては最高の、僕らにとっても最高の、しかし過酷でもある冬という季節がもうすぐやってくる。
雨 気温:最低 3℃/最高 7℃
未明からの土砂降りの雨の音で眼が醒めました。ことことという雨だれの音がします。予報どおり今日は悪天候なのだと思いました。起き出してラウンジの窓から外を見るとそんな激しい雨の中でも野鳥たちはいつもどおりにえさをついばんでいました。
雨雲の彼方の太陽が八ヶ岳の稜線から顔を出す頃にはその光であたりは明るくなり、雨脚も弱まりました。そのかわりに風が出てきました。日が暮れて宵の頃には嵐のような強風が吹きすさびました。まさに荒天とはこのようなものなのだと思いました。
天気概況では明日の昼頃から晴れ間がのぞきそうです。
それはさておき、日記のことも新しいホームページのことも気にしないことに決めました。これまでの10年余に比べたら文字通り一瞬の期間しか経過していないのですから。良いものなら残るし、そうでなければ消え去るだけでしょう。
蓼科高原日記も人目を気にしないで、思いのままに書き続けることにしました。ウケをねらわず、共感を求めず、おもねることなく、ねたむことなく、ただありのままの自分で良いのだと思いました。というか、それしかできないと思い知りました。
ペンション・サンセットも同様です。初心を忘れず、折に触れて思い返し再確認して、開業当時の情熱を持って運営していきたいと思います。いずれにしても、ペンション・サンセットはわれわれのためにあるのではなく、ご利用下さるお客様のためにこそあるのだと再確認しました。その観点からすれば僕の「想い」なんて些細な問題でしかありません。すすむべき道は自ずと見えているのです。
ペンションのご案内ページをご覧いただければ、様々な点でサービスが見直されていることに気づいていただけることと思います。いや、こまやかなことなので、気づいていただけないかも知れませんが。いずれにしても、矢継ぎ早にサービス向上の手だてを打っていく所存です。
みなさまのご利用をお待ちしております。
嵐 気温:最低 - 5℃/最高 4℃
今日はまるで嵐のようだった。雨は無く、風だけだが、これを嵐と呼ぶのが正しいのだ。気温は上がるどころか時とともにどんどん下がり、午後遅くには氷点下5℃の強風が吹き荒れた。かつて獅子座流星群がやってきたときもこんな強風が氷点下7℃の夜を吹き荒れたことを思い出す。
クルマのボディーにびっしりと降り積もっていた落葉松の針葉はまるで巨大なブロアーで吹き飛ばしたかのようにきれいさっぱりと消えていた。気温が氷点下であることを知ったのは、フロントウインドウの落葉松の葉を払おうとしたときだ。なんとガラスに凍り付いていたのだ。
気がつけばなにもかもが凍てついていた。ウインドブレイクスーツ1枚羽織っただけで外に出た僕は、じっさいのところ凍死しそうになった。強風のために体感気温は氷点下20℃以下になっていたからだ。こんな状況で北八ヶ岳の稜線にいたらたちまち凍死してしまうだろう。
はやいところクルマのタイヤをスタッドレスに交換した方が良さそうだ。これ以上寒くなると作業自体がつらくなるから。積雪の心配はまだ無いと思うが、ここで暮らす以上いつ積雪や路面凍結があっても言いように準備しておかなくてはならない。
深夜、空は晴れ渡りまぶしいほどの月明かりが青白く景色を染めている。ピラタススキー場の方角からは人工降雪機のブーンといううなり声がかすかに聞こえてくる。冬がもうすぐそこまでやってきていることを知る。
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