雨のち晴れ 気温:最低 2℃/最高 10℃
ことことという雨音で目覚める。雨は昨日から降っていたが、けっこうな本降りになって終夜雪解け直後のまだ固い地面を打つ音が森に響いていた。
雨の朝には鳥は鳴かない。正確に言えば「あまり鳴かない」あるいは「鳴いているけれど、雨音にかき消される」のかも知れない。雨の日には野鳥たちはどうしているのだろうか。ずっとそのことが気になっていたのだが、ある日彼らが倒木の下にずらっと並んで雨宿りをしているのを目撃してなんだかほっとした。
やはり雨の日には鳥は「あまり鳴かない」のだろう。
1枚目の写真は雨が上がった直後のペンション・サンセットのテラス越しの景色だ。冬枯れてモノクロームになっていた森の色彩がいつの間にか濃くなっているのに気づく。向こうに見える蓼科山の色も変わっている。この春は平年に比べて冠雪が少ないように見える。
しかし北側斜面にはまだ2m近い残雪が残っているのが通例だ。山開きは6月第一週の日曜日だから、それ以前は「冬山登山」と考えたほうがいい。これは北八ヶ岳、南八ヶ岳についても同様だ。
雨が降っている間は雨雲は低くたれ込めて標高1700m〜1800mの亜高山帯に展開するピラタスの丘ももう少しで飲み込まれるところだった。じっさい、飲み込まれることだってめずらしいことではない。そうなるとここでさえ、濃霧の中に入ったように視界がまったく利かなくなる。
きょうはこんな感じだった。(2枚目の写真)
肉眼で見るよりも暗いことが写真を見てわかった。われわれの視覚はじつに適切な画像処理を、おあおらくは Adobe Photoshop 以上に巧みに行って視野を再構成してくれているのだろう。そのようなダイナミックに変化する人間の視野を写真に写し取ろうという試みがえてして失敗に終わるのも仕方ないことなのかも知れない。
そうこうするうちに、急に晴れ間がのぞいたかと思うと一気に晴れてきた。それがこの3枚目の写真だ。すべてペンション・サンセットのラウンジの窓から身を乗り出して SONY α100 に 16mm の超広角レンズをつけて撮影している。
3枚の写真すべてがそうだけれど、西の山並みに夕日が沈もうとしている時間だったので全体的に赤い光が当たっている。その赤みも時とともにしだいに弱まっていくのが見て取れる。ここに暮らしているとやがて、地球の自転というのは信じられないほどの高速なのだ、良く振り落とされないものだということを実感することになる。
週間予報だと、いまのところ4月末〜5月初旬の連休(ゴールデンウィーク)はおおむね絶好の「行楽日和」に恵まれそうとのこと。蓼科の桜もそのタイミングにどんぴしゃとシンクロしそうなので、華やいだ高原の「お花見」が(ひとによっては、もういちど)楽しめることと思う。
5月の4連休よりも、4月の3連休〜5/2の期間の方が圧倒的にすいている。道路も観光施設も宿もそうだ。お休みの取れる方には是非前半のお出かけをおすすめしたい。うんざりするような渋滞や混雑と無縁だから、温泉でも宿でもゆ〜っくり出来ます。
※写真をクリックすると拡大してご覧いただけます。
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