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いま放映されているユニクロドライ(UNIQLO DRY)のCMのBGMがとても懐かしい。でも、子供の頃聞いた記憶しかないのでタイトルがわからなかった。パーシーフェイスオーケストラの演奏で当時大ヒットしたことは覚えている。
で、ウェブで調べてみると1960年4月に公開された米国映画「避暑地の出来事」の主題曲「夏の日の恋(The Summer Place)」だとわかった。ううむ、思い出したぞ。とたんに大昔の記憶がどっとよみがえってきた。なんとも憧憬を刺激するCMだ。ぼくにもかろやかに舞うことのできた時代があったのだ。無垢な恋をした時代があったのだ。
いまのぼくには、あのCMのように軽やかに走ることも夏の日差しの中をインラインスケートで舞うこともできない。歳をとるというのはそういうことであり、若いというのはああいうことなのだ。そしてそのことに気づくのは、もちろん、もう取り返しがつかなくなったあとのことだ。
寿命はひとそれぞれだから五十代半ばのぼくがこんなことを言っても許容されると思うのだ。個人的にはもう人生のエピローグに入っているのを実感している。「いや〜、まだまだ人生これからだ」なんていうのは僕の美学と相容れないものがある。自分なりのクオリティ・オブ・ライフをキープ出来なくなったらもう生きているとは言えないのだ、きわめて個人的な価値観だけれど。
もちろん、ひそとれぞれだから、じっさいに「人生まだまだ」と言い切れるだけのエネルギッシュな人だっているわけで、それはとてもうらやましく思う。ここで言うエネルギーとは肉体的なものだけではなく、精神的エネルギーそしてもっと本質的な「生命力」とでもいうべきもののことだ。
最近午前3時過ぎから歌い始めるホトトギスがいることに気づいた。周囲はまだ真っ暗だ。未明までですらまだ1時間以上あるというのに、彼はなにかを訴えるかのように必死に歌い続ける。ご承知の通り雌はそんな馬鹿なことはしない。それが自然の摂理だ。雄とはなんとも哀しいジェンダーである。
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