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昨年はペンション・サンセットの庭は奇妙な鳴き方をするウグイスのテリトリーだったのだけれど、今年は最初昨年とは違うウグイスのものになり、その後めっぽう元気の良いホトトギスのテリトリーとなっている。
それにしても昨年のあのウグイスはどうしているのだろう。ホーーーーホチェチョ、なんていうパンクな歌を歌い続けたあげくに正統派ウグイスに追い出されてしまったあの小さな不思議なウグイス君は、しっかり生き残ったのだろうか。
全国的にウグイスの鳴き方がおかしくなってきているのは確かなようで、お客様との会話の中でもそのことがよく話題にのぼる。ゴルフ中継を見ていても奇妙な鳴き方のウグイスの声が聞こえることが多くなった。ホーホケキョという我々の既成概念を見事に裏切ってくれるニューウエーブが台頭しているのだろうか。
一昨年頃までは行きもできないほど大量のタンポポの綿毛が飛び交う季節なのだけれど、必死に駆除したおかげで昨年あたりからそのような現象を見なくなった。外来種の巨大で強靱なタンポポを駆除するのは至難の業だったが、とうとう優位に立てたようだ。
その結果、可憐な在来種のタンポポや、駆逐されてしまっていた小さな山野草がよく見られるようになってきている。少しだけ本来の植生に戻すことができたのかもしれない。財産区の許可を得て間伐、枝打ち、下草狩りをペンション村を挙げて行ったおかげで、ピラタスの森もカオス化する直前で踏みとどまっている。
人の手の入らない森は文字通りのジャングルと化してしまうのだ。混沌とした醜悪とも見える生存競争の姿を我々にさらしてしまうのだ。このことは森に暮らしてみないとおそらくは決して知ることのない事実かも知れない。人の手の入らない自然には我々の抱く「風景」とか「景色」というものは存在しない。
それらは自然によって触発された結果としての、われわれの心象風景だからだ。自然を美しいと感じるためには、我々の内面に美しい自然が存在しなければならないのだ。美を感じる心がなければこの世界に美など存在し得ない。
それはさておき、いまはレンゲツツジの群生と野生のアヤメと野生のマーガレットが美しい季節だ。車山高原ではレンゲツツジの群生を背景にそろそろニッコウキスゲがちらほらと咲き始めたとのことだ。車山の観光協会によれば、今年のニッコウキスゲの群生の見頃は7月第2週?第4週になりそうとのこと。
となるとちょうど真ん中の7月第3週あたりが「満開」になるのだろうか。しかしそれはまさに「水物」なので、車山の公式ホームページの開花情報やライブカメラを注視してタイミングを計ると良いと思う。
繰り返しになるけれど、7月第2週から蓼科高原は百花繚乱の季節に入る。それまでには梅雨も明けると思う。蓼科の梅雨はからっとしていてしかも短期間なのだ。
8月に近づくほど花は少なくなっていく。高原の花の盛りは7月なのだ。8月はすでに秋と言って良いと思う。ほとんどの花は終わってしまっていることが多い。避暑地らしい気候としては8月がベストだけれど、花を愛でるならば初夏という風情の7月がベストなのです。
※今日の2枚目の写真は(株)ピラタス蓼科ロープウエイの許諾を得て転載しています。
※写真をクリックすると拡大してご覧いただけます。
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