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もうすぐうちの駐車場のニッコウキスゲが咲きそうなので、あわててホームセンターで害獣よけのネットと支柱を買ってきて周囲を囲った。完璧とはいえないけれど、去年みたいに咲いたとたんに鹿にすっかり食べられてしまうことはないだろう。
南アルプスでも美ヶ原でも信州全域、いや日本全国で野生のニホンジカによる食害が幾何級数的に増加していることが報じられている。信州でも各自治体に対策本部が設置され始めている。すでに遅きに失した観があるけれど、何もしないよりはましというものだろう。
天敵のいない野生動物を「保護」することがどのような結果を招くかと言うことの例証がいまここにある。それは文字通り「いまそこにある危機」そして人間を脅かしている。じっさいに野生の牡鹿と一対一で対峙してみるといい。そこにあるのは恐怖だ。
あんな巨大な動物が鋭い角を振り立てて突進してきたら我々にはなすすべがない。鹿が平和的で愛らしい存在だなどというのは我々の勝手な幻想に過ぎない。野生動物は自身に危害を及ぼすと判断すれば誰彼無く攻撃してくるものだ。
まあ、そんな大自然の中にぼくらは暮らしているという証拠でもあるわけで、互いに同じ立場の動物として共存していきたいのだけれど、いまやその限界を過ぎてしまったようなのだ。たとえここに我々を含めて「人間」が存在しなかったとしても野生の鹿たちはいずれ生き延びることができなくなる数になってしまった。
それはさておき、霧ヶ峰のレンゲツツジがニッコウキスゲへと移ろっていくこの時節にピラタスの丘ペンション村隣のピラタスロープウエイで山頂駅まで昇れば、そこな標高2240mの別世界「坪庭(つぼにわ)」だ。溶岩台地に囲まれるようにして成立した貴重な高山植物の庭園となった自然の造形。
いまちょうど様々な高山植物が開花し始めて、一年でもとも美しい季節を迎えようとしている。7月、これから蓼科高原は色とりどりの高山植物の百花繚乱の季節を迎える。そして本格的な英国庭園の元祖「バラクライングリッシュガーデン」もそのもっとも美しい季節を迎えている、これを観ない手はない。
夏休みにたくさんのお客様をお迎えする準備に忙殺されながらも、この絶好の写真日和に蓼科の美を写し取りに出かけない手はない。片手間仕事になってしまうのはしょうがないけれど、貴重な記録としてあるいはビジュアルなご案内として「いまの蓼科」を写し取るのもまたぼくらの仕事なのだと思う。
なんて言ってはみたものの、じっさいにはなかなか思うように出かけられないので、その点についてはあらかじめお詫びしておきます。(^^ゞ
※今日の写真は(株)ピラタス蓼科ロープウエイの許諾を得て転載しています。
※写真をクリックすると拡大してご覧いただけます。
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