曇りのち雨 気温:最低 12℃/最高 18℃
毎日がデジャヴ(既視体験)の連続です。もちろん、今日が昨日と違う日であることは認識していますし、今日は今日の仕事をやっているわけで。ただね、日々の空気感というか雰囲気というかそいういうものが全く変わらないような気がするわけです。
膠着(こうちゃく)状態というかなんというか。4〜5年前だったら7月のこの時期にはもう夏の避暑地の空気が横溢(おういつ)してぼくらもとてもハイな気分でお客様をお迎えしていたものですが、いまはどうかといえば、ぜ?んぜん夏なんて始まっていないって印象なのです。
それでも霧ヶ峰にでかければ駐車場はどこもいっぱいで、一面にニッコウキスゲが咲いていて、たくさんのお客様が(あまり良くないお天気も気にする様子もなく)いらしていて、三々五々散策を楽しんでおられるのですね。
小泉改革以降、いやもっと遡って(さかのぼって)橋本政権が消費税を3%から5%に増税たために回復期の経済が急激に失速してしまったあの「大失政」以来、「庶民の景気」はずうっと右肩下がりです。「働けど働けど我が暮らし楽にならず、じっと手を観る」っていう石川啄木の詩歌を思い浮かべてしまうほどの不況が、庶民の世界では、いまも続いています。
庶民の不幸の上に成立する企業の好況はまだまだ続きそうです。富むものは益々富み、富まざるものは益々貧困へと落ち込んでいくというのが、安倍政権の唱えるところの「脱・戦後レジューム」なのでしょうか。それは違うだろう、って言いたいですね。
新自由主義という名の下に行われてきたこの流れに異を唱えるものです。こんなものは「まやかしの自由化、まやかしの自由競争」に過ぎない。これは既得権者が既得権者のメリットを最大化するためのルールに過ぎない。自由競争という名の「格差固定化スキーム」にすぎない。
要するに「脱・戦後レジューム」とは「戦前レジュームへの回帰」に過ぎない。
というところで、今日はここまで。続きは明日以降。
さて、ニッコウキスゲ満開の車山・霧ヶ峰方面の話題ばかりになりがちですが、ピラタスの丘のお隣のピラタスロープウエイ山頂駅から始まる「坪庭自然園」ではシャクナゲ(1枚目の写真)やコマクサ(2枚目の写真)が咲き始めています。どの花も本当だったら完全装備で登山しなければ見ることのできない花ばかりです。
それがロープウエイのおかげで普段着(もちろん防寒具と出来れば雨具をご用意下さい)で足下は運動靴で歩いてみることが出来るのだから、これは見逃す手はありません。何でもそうですが、実際にその場に身を置いて本物を見るという行為こそ本物の感動を得る唯一の方法なのです。
今週末もあいにくのお天気という予報になっていますが、高原では「土砂降り」というのは少ないので、霧雨程度なら傘を差して散策というのもなかなか風情のあるものなのです。個人的にはピーカンに晴れた空のもとより、曇天や霧雨の中で見る高原の花のほうが写真を撮るにしても肉眼で愛でるにしても格段に美しく感じます。
地球という名のこの惑星が宇宙でも希有な「水の惑星」だからこそ、このように美しい花が咲き乱れているのですから。
※今日の写真は(株)ピラタス蓼科ロープウエイの許諾を得て転載しています。
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