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Fusik の Little Sunset Dance と言う曲がある。
この曲名からいったいどんなイメージを持つだろうか。実際に聴いてみると iTunes Store のカテゴリーでいうところの「エレクトロニック」に入る音楽である。東京の超モダンな街のしゃれたバーやファッション・ショウなんかできっとかかる類の音楽だ。
なかなか気に入った。不思議なことなのだけれど、そんな都会的な音楽なのに、今日の夕景にぴったりとはまったのだ。西の山の端に夕陽が沈んでいくとき、その最後の光芒が全体が真っ白に冠雪した北横だけに照り返すのだけれど、その情景に、 Little Sunset Dance はとても似合っているのだ。
(写真はまだ照り返しが始まる前のものだ、残念ながら。)
この地の夕景、サンセットにここまで魅入られてしまったのはどうしてなのだろう。自分でもよくわからない。ひとつだけはっきりしているのは、二十歳の頃このすぐ近くの女神湖畔のセミナーハウスで文字通り一生記憶に残るような壮大な夕焼けを目撃したという事実だ。
大学二年生のゼミの合宿だった。その全員にあたる16名の男女が同じ場所でそれを目撃し、目をそらすことも動くこともできないほどの感動に打たれたのだった。多少過激な表現を使うならば、それはある種の「啓示」とでもいうべきものだった。
その証拠に、同窓会の時にその話題になると、全員がはっきりその情景と体験を記憶していることが明らかになるのだ。みんなが決して忘れない情景、それはたまさか「夕景」であったわけだけれど、その後数十年たったいまも僕らをどこかで結びつけている体験なのだ。
何者かに呼び寄せられるようにして、この地に移り住み、サンセットと名付けられたペンションを営みつつ、この地の夕景を礼拝している神父のような、あるいは導師のような、そんな気分になってくる。
ぼくが、いま、ここに、ある・・・のはやはり「あの壮大な夕暮れ」の体験がその根底にあるような気がしてならない。それは、もはや確信と言っても良い。
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