晴れのち雪 気温:最低 - 13℃/最高 - 5℃
今日は、蓼科の美しい春のはなしをします。
ラウンジの窓を開けて首を出し、目を閉じて耳を澄ます。まだ2月だというのに、ピーピー、ヒューヒューという野鳥の地鳴きが聞こえる。いつも春がやって来るたびに聞く声だ。春は野鳥の恋の季節、番(つがい)の季節だ。3月、4月、5月と季節が進むにつれて、地鳴きはやがて本格的な恋の歌の大合唱へと変わっていく。
深雪に覆われ、森の樹木もまだ眠りから覚めていないこの季節に、その先駆けを聞くとは思っていなかったので、いささか驚くとともに、なんだかとてもわくわくしてきた。冬という季節も大好きだけれど、春もまた文字通りの「この世の春」なのだ。
蓼科の春は、蓼科湖畔の聖光寺(しょうこうじ)の桜の満開の宴から始まる。ちょうど4月末から5月上旬のGW(ゴールデン・ウイーク)に400本以上あるソメイヨシノが一斉に咲きそろうのだ。諏訪太鼓をはじめとした様々な催し物が行われ、まさに春の祭典の様相を呈する華やかな連休となる。
昨今はPRが浸透して、その時期に蓼科を訪れる観光バスの団体や個人のお客様が急激に増えている。だって、5月はじめに「もう一度」それも「高原の桜」を観ることができるのですよ。白樺のとなりに桜が咲いている様はまさに高原ならでは。背景には真っ白に冠雪した八ヶ岳の稜線がくっきりと見える。そして真っ青な空、白い雲。訪れたお客様がみなさん満面の笑顔で散策なさっているほんとうに素敵な季節です。
まあ、しかし、それはまだ2ヶ月先の話、僕の頭の中に展開する蓼科の桃源郷です。
※写真をクリックすると拡大してご覧いただけます。
最近のコメント