暴風雨 気温:最低 0℃/最高 + 6℃
ごとんごとんという音で目を覚ました。雪が軒から落ちるときの音に似ている。昨夜床についたときは気温も高く、激しい雨が降っていた。まさか・・・雪じゃあないよね。まったくありえないことはないけれど、そんな音を立てて落雪するほどの雪はありえない。
起きて窓外を見ると雨だった。ただし、猛烈な風をともなった雨だった。春の嵐という言葉が頭をよぎったが、冗談じゃない、これは「台風」だ。びゅゆゆゆゆ〜、ごぉおおおおお、ひゅゆゆゆゆうごぉぉおおおおおうと、ものすごい風が南から東から北から南から吹き付けている。風がぐるぐる回っている。
ピラタスの森はただならぬ気配に沈黙している。毎朝あんなに元気に跳び回り、謳い交わしていた野鳥たちもどこかで息を殺してこの事態が収まるのを待っているに違いない。風に混じってケーンケーンという野生のキツネの雄叫びが聞こえる。きゅぅうううううんという野生の鹿の声も聞こえるが、それもこの轟音にかき消されそうだ。
★★★
The answer, my friend, is blowin' in the wind,The answer is blowin' in the wind.
ボブ・ディランはあまり好きではなかった。どうしてかはわからないけれど、すくなくとも同時代の若者としての僕は彼の音楽にうまくなじめなかったのだ。それでもこの「風に吹かれて」は当時の時代性そのものとして僕の記憶の奥深くにしっかりとその影を落としている。明るいのか暗いのかさえよくわからない混沌の支配する時代だった、すくなくとも個人的には。
最近のコメント