雨のち曇り 気温:最低 6℃/最高 13℃
昨夜半から雨になった。初めは静かな降りだったけれど、しだいに激しい降りへと変化していった。夜の闇が深まり、やがてピークに到達し、その後は急速に夜明けへと向かう。僕はその推移をBGMのように背中で聴いていた。あるいは「感じていた」といったほうがより正確かも知れない。
仕事が終わる頃、夜が明けた。いつものようにウグイスがやってきて、盛大に恋の歌をうたった。土砂降りの雨というのに、そんなもの全然関係ないといった様子で。
昼過ぎに雨はやんだようだ。というのは、僕はそれを見ていないからだ。
昼過ぎにようやく床につき、ベッドに倒れ込んだとたんに真っ暗で何もない眠りがやってきた。眠ったという実感も時間の経過も感じることのできない、完璧な空白というか、ワープというかそんな類の眠りだった。
目が醒めると夕方で、壁の時計は5時を廻っていた。
雨はやんでいて、外は濃霧に覆われていた。正確に言うと、この標高(1750m)ではこの「霧」のようなものは、じつは「雲」なのだ。ピラタスの丘もウチも雲の中にすっぽりと取り込まれているのだ。それが「濃霧」のような幽玄な風景を見せる。
夕暮れ後の暗闇の中で、野生の鹿と出合った。若い鹿で、ひとを畏れない。このイノセントな生き物に、ウチの敷地内の樹木の皮が食害にあっている。でも、憎んではいない。憎めない。こまったことだけれど、彼らも生きなければならないのだ。
僕らがこの過酷な時代に生き抜かなければならないのと、まったく同じように。
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