曇りのち雪 気温:最低 - 5℃/最高 3℃
朝のうち曇り。のちに雨がぱらつき始めたが、みぞれのようにも思われた。午後になると山麓では本降りの雨となり、ピラタスの丘ではみぞれに変わった。道路は山岳部にはいると溶けかけのかき氷をぶちまけたようになった。こうなるとスタッドレスタイヤでないと危ない。
いまだ本格的な積雪、凍結路面を走っていないので今年履き変えた ミシュラン・ラティテュード X-ICE の性能は評価できないでいる。水気の少ないアイス路面ではブリヂストンDM-Z3ほどではないがけっこう良くグリップする。積雪路面でも同様。
ただ、今日のような状況では、排雪・排水性能がブリヂストンに比べて圧倒的に優れていることが確認できたが、最終的な路面グリップ性能についてはよくわからなかった。まあ、つるっとすべることはなかったけれど。
いずれにしてもこれまでのスタッドレスタイヤとはコンセプトが異なるタイヤであるということはよくわかった。「しっかり感」はここまで気温が下がると、まさにサマータイヤと寸分違わない印象になる。ふつうのマッド・アンド・スノータイヤを履いているときと何ら変わらない。
いままでのところなかなか良い選択だったと満足している。これが積雪量がピークに達する1月以降、またアイスバーンの上に水がしみ出す3月の最悪のコンディションでどのような印象に変わるかが楽しみでもある。
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さて、昨日は少し重い文章を載せたけれど、かつてこの日記はそんなことばかり書いていた時期があるのだ。そのとき書きたいことを書くというのがポリシーだから、多様な文章がアーカイブされていくことになる。いま現在何の意味もなくみえる他愛ない内容でも、数年の時を隔てて読み返してみると自ら刮目させられることも少なくない。
だから、あまり余計なことは考えずにひたすら書き続けようと決心したわけだ。「意義」を考えずに「いま」を書くのだ。とにかく書き続けることが自ら与えた僕の使命であり望みである。
曇りのち雪 気温:最低 - 7℃/最高 0℃
クリシュナムルティが言うように「思考が時間である」ということか。あるいは、ラビンドラナート・タゴールが言うように「時間は精神的な装置であり、存在しているものの相対的な位置を測るために私たちが使っている概念なのである。」ということなのか。
John Lenon が言うように「神はわれわれの苦痛を計るための概念」なのか。(God is a concept by which we measure our pain.)
世界はじつに多様な概念で充ち満ちている。
そんなことを考えていたら、2002年11月に書いたことを思い出した。いまも僕の見解は変わっていない。
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この季節は午後5時にはもう日が暮れる。きょうは満月(月齢15)。諏訪インター方面からビーナスラインをピラタスの丘に向かって走るとつねに前方の北八ケ岳の稜線上に信じられないほど大きく丸い満月が懸かっている。直径500mほどの巨大な人工的な月が八ケ岳の稜線に鎮座して煌々(こうこう)と地表を照りつけている。ちょうどそんな感じだ。
あまりにもリアルな自然現象は、逆説的に奇妙に人工的・作為的に見えるものだ。でもこれはほんとうの満月だということを僕は知っている。この月に出会ったひとはじつに幸運だ。月齢、天候、雲の具合、月の出の時刻、地形などなど様々な要因がすべてそろった時にしか体験することが出来ない満月の情景だからだ。
ひとは様々な機会に様々な形で「神」を感じるものだ。僕はこの月に「神」を感じた。これは告白なのかも知れない。単なる描写なのかも知れない。しかし、神はなんの啓示もあたえはしないし、この美しい情景の創造者ですらない。それは神の仕事ではない。
この情景は美しい。じつに美しく感動的だ。しかし、本来的な意味において「客観的」に見るならば「美しく感動的な情景」はそこには無い。それは僕のこころの中にある。僕の精神活動の内にのみ存在する。「美」とは我々の精神の内に「構成」されるものであって、「そこに存在するもの」が単に「体験」されるものではないからだ。
様々な宗教が語る「神」はひとつのメタファーである。「神」とは「語りえぬもの」だから、そして「神」は一切「語らない」し「何かを指し示すことすらしない」からだ。それは神の無慈悲ではない、それは神の仕事ではないからだ。我々を導いたり、救ったり、罰したりするのは神の役割ではない。
この世界は「神」によってこのようにある。ただ意味もなく存在する。「無意味性」はこの世界の本質である。「啓示」はわれわれのインスピレーションに過ぎない。
宗教はそのことを「告白」すべき時である。
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晴れ 気温:最低 - 8℃/最高 - 4℃
今日から「蓼科高原日記」へのリンクを「Web Log」とした。「ブログ」ではリンクボタンの見栄えが悪いのでそうしたのだけれど、そもそも「ブログ(blog)」の語源が「Web Log」であることをはあまり知られていないかも知れない。まあいいや、わかりにくいというようすがみられたらまた考えることにして、と。
あと、サイト内リンクを見直していろいろ張り直した。それによって、このサイトのコンテンツの8割強は一般の人の目には触れにくいかたちになった。そのぶぶんはプライベートなコンテンツの部分だから、ペンション・サンセットのホームページとしてはまったく問題ないというか、むしろ見やすくなったと思う。
いろんなページを手直ししているうちに、初心を思い出した。僕は「クールなサイト」を目指していたのだった。もちろんクールといっても「冷たい」という意味ではなくて、「かっこういい」「いかす」という意味だ。世の中いまやいろんなペンションがものすごくすてきなホームページをつくっている。
僕にはとても真似できない良いセンスのホームページもたくさんある。でもね、その「素敵さ」は僕にはとても真似できない。やっぱり自分の得意分野でがんばるしかないのね。自分の土俵で自分の相撲を取るしかないのだ。
Walk This Way.
昨夜からぐぐっと冷え込んだので、スキー場ではとても良いテンポで雪撒きがすすんでいる。ゲレンデコンディションもどんどん良くなっている。天気概況ではあしたの午後には雪が降りそうだし、これはようやく良い感じの気候になってきたのかも知れない。
それはさておき、この日記は(調べてみたら)1997年4月からの分がアップロードされている。ということはいま現在で毎日更新が9年8ヶ月続いていると言うことになる。以前勘違いして10年目とかもうすぐ11年とか書いた記憶があるのでここで訂正しておきます。初期の日記はログに残さなかったので1年分ほどは失われてしまったためです。
このサイト自体は1996年7月1日開設なので10年5ヶ月を経過したと言うことになります。時代はいやおうなく「日記」から「ブログ」の時代へと突き進んでいるようです。それがよいことなのかどうかは、僕にはわかりません。
晴れ 気温:最低 - 7℃/最高 1℃
晴れ一時曇り一時みぞれ、というのが今日の天気でした。ピラタスの丘の景色はまだ「冬ざれた」印象はありません。晩秋の趣を残していて、12月の中旬という感じはしません。まあこれで雪がどかっと降り積もれば一気に「冬景色」ということになるのですが、いまはそんな風情がしています。
この時期のピラタスの丘はひとびと(住人)の活動を別にすれば、しんと静まりかえって、まるでひとけが感じられない。まるでどこか知らない国の大自然のまっただ中に来てしまったような感覚がします。自然の息吹がもっとも強く感じられる季節かも知れません。
日が暮れると気温は氷点下7℃までさがり、スキー場の方角からは元気の良いスノーマシンの音がかすかに聞こえてきます。この気温ならものすごく良い人工雪が作れます。このままこの気候が続けば、天然雪が降らなくてもたっぷりの人工雪でスノースポーツが楽しめることでしょう。当地の人工雪は天然のパウダーと虫眼鏡で見比べても素人にはちょっと見分けが付かないほど質がよいのです。
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う〜ん、「文は人なり」というけれど、やっぱりこの文体は僕にはなじまないようです。いま現在の僕の文体で書くことにするね。
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先日痛めた腰はどうやら「ぎっくり腰」だったようで、我が家の人工温泉でじっくり温まっていたらかなり良くなってきました。恐れていた椎間板ヘルニアの再現でなくてよかった。それはそうと、この「天然温泉」ブームのさなかに僕は今年「人工温泉の装置(かなり高額)」を入れ替えました。
天然の鉱石を利用してこの八ヶ岳のミネラルウォーター(伏流水)を「温泉化」すると、ものすごく良い感じの温泉になることを知っているからです。それに最近TVでも報道され始めたけれど、鉱石を厳選することによって立地にとらわれずにお望みの種類の温泉を作り出すことが出来ることから、ふたたび「人工温泉」の良さが見直されているとのことです。
タンクローリーで天然温泉を運び上げて週1回浴槽に張るという方法もあるのだけれど、とにかくその価格が常識外れにばかっ高いのですね。業者さんには業者さんなりの言い分があると思うけれど、年間百万円前後もかかるというのは、あまりにも「高コスト」に過ぎると僕は思います。
あえてそれを行っているお宿のオーナーさんには、お客様に対するそのホスピタリティーに敬意を表するしだいです。お客様に置かれましても、そんなオーナーの心意気を是非感じとっていただいてじっくりと温泉を味わっていただければ幸いです。本当に大変なコスト負担なんですよこれは。
が、僕のところはそのような高額の出費はポリシーに反するので、対費用コストに優れた完璧にメンテナンスした「高品質の人工温泉」をご提供することにして、お料理や天然酵母パンやその他のサービスに予算を振り向けているしだいです。じっさい、お料理の原価は2倍、パンの原価は3倍かけています。
天然温泉につきましては、かけ流し天然温泉の蓼科温泉の旅館さんと提携して、廉価に露天風呂と内湯を堪能していただけるシステムとなっています。旅行産業も「ネットワーク」と「餅は餅屋」というのがこれからの方向性だと考えているからです。
たとえばピラタスの丘にものすごく美味しいレストランが出来たなら、僕はそこと契約して夕食はそちらでお好きなメニューを召し上がっていただくスタイルに変えるでしょう。もちろんペンション・サンセットのオリジナル料理がお好みのお客様にはサンセットで召し上がっていただく。そのような広がりのある選択肢をご提供するのもまた宿としてのホスピタリティーかなと考えているしだいです。
ペンション・サンセットは今後も日々進化を続けて参りますので、ご注目いただければ幸いです。願わくば、是非一度ご宿泊いただきじっさいの我がペンションを体験していただければうれしいかぎりです。
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