曇一時晴れ 気温:最低 13℃/最高 17℃
うちの庭と森をテリトリーとしたホトトギスの声で目覚めることが多くなってきた。早いときは未明から歌い始めるけれど、決して睡眠の妨げとはならない美しい歌声だ。われわれの居室も客室も東向きなので晴れた日には明るい陽射しが差し込んで爽快な目覚めがやってくる。
森の樹木はますますその葉を茂らせて、新緑から夏の色濃い葉へと少しずつ変化し始めている。ビーナスライン沿道では蛍光オレンジのレンゲツツジが咲きそろい特に白樺湖から霧ヶ峰にかけてじつに華やかな演出をしてくれている。
レンゲツツジの群生は7月上旬いっぱいお楽しみいただけると思う。それが終わると入れ替わるようにして同じ場所にニッコウキスゲの群生が一斉に開花して山肌を鮮やかな黄色に染め上げる。あまりにも有名なその情景はTVなんかでは本当の感動は得られない。じっさいに自身の愛で見て初めて理屈を越えた深い感動を覚える類の美しい風景だ。
バラクライングリッシュガーデンも年間を通じてもっとも花の数が多い百花繚乱の季節を迎えている。他の季節に訪れて「ああこんな門下」と感じたお客様も是非この季節に尾等ずれていただければさいわいだ。本当の英国庭園とはこのようなものなのだと、感激することだろう。
梅雨ということで曇りがちでたまに小雨が降る天気が続いているけれど、気温も湿度も空ほど高くなく、朝晩はぐっと冷え込んでいる。東京が「熱帯夜」だなんて聞いても実感がないピラタスの丘の気候はまさに「サマー・プレイス(避暑地)」のそれだ。
折しもユニクロのCMで流れている曲は1960年に公開された米国映画「避暑地の出来事」の主題曲「ザ・サマー・プレイス(邦題:夏の日の恋)」だ。そうなのだ、蓼科はその発祥以来の生粋の「避暑地」なのだ。
蓼科は「観光地」でも「温泉保養地」でもない、日本でも有数の「避暑地」なのだ。もちろん自然派のお客様の観光や保養にももっとも適した場所でもあるのだけれど、その本質は「避暑地」なのだ。
軽井沢は都会派の避暑地であり、蓼科は自然派の避暑地である。また軽井沢は社交のための避暑地であり、蓼科はプライベートに過ごすための避暑地である。じっさいに両方に別荘を構えている著名人が多いのはそのような理由によるものだ。
お客様もどうぞこのふたつの優れた避暑地をうまく使い分けていただきたい。
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