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正直なところ秋の蓼科の魅力は「紅葉」だけではないのだけれど、世間一般ではやっぱり「紅葉でしょう」ということで、紅葉のことを詳しくご報告しています。
今日の写真はペンション・サンセットの入り口看板灯そばの紅葉です。
蓼科の秋は、「錦秋(きんしゅう)」の魅力がまず一番にくると思います。
ちなみに錦秋とは:
紅葉が錦のように美しくなる秋 [株式会社岩波書店 広辞苑第五版]
ということだそうです。
日本の言葉って本当に美しく表現力豊かですね。
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さて、蓼科の山や森は原生林が主ですので、自然と紅葉も多様な樹木の紅葉となるために緑・黄・赤のおりなすタペストリーのようになるので「錦秋」となるわけです。
緑は一年中葉の色が変わらない常緑広葉樹、黄色は白樺やみずならなどの黄葉する樹木、そして様々な赤に紅葉するモミジをはじめとした樹木たち。
人の手が良く入った植林の森ではこのようにはなりません。ちなみに「スズラン峠」を越えた立科町側は戦後国策事業として唐松の宿鈴が行われたので一面の唐松林になっています。
東山魁夷画伯が好んで描いた青い森はこの唐松林にモチーフを得たとも聞いています。じっさいにライトブラウンに紅葉した見渡す限りの紅葉のカラマツは画伯の絵画を連想させます。あえてカラマツの紅葉を見にいらっしゃるお客様も多いのです。
カラマツの紅葉の見頃は11月中旬以降になります。その頃ちょうど蓼科高原の広葉樹の紅葉が終わります。
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さて、今日ビーナスラインを走って驚いたのは、蓼科湖付近でもすでに紅葉が始まっていたことです。ヤマウルシはもとよりソメイヨシノの真っ赤な紅葉もすすんでいました。こんなことは初めての経験です。蓼科湖畔も紅葉で彩られ始めています。
おそらくこれは今年の長梅雨と年々気温が上昇する夏の気候によるものかと思われ、帯状に山を下って標高を下げていく紅葉のその「帯」の幅が異例に広いものになっているのではないかと個人的には推測しています。
もちろん標高の高い部分のほうが紅葉している樹木の比率は高いのですが、時間差をもってずっと標高の低いところでもいち早く紅葉が始まっているわけです。
まあ、実際的に考えれば、今週末の紅葉狩りは国道299号線を登った「麦草峠」から「高見石」そして「白駒池」が最盛期で見頃です。来週では遅すぎると思います。
そして、ピラタスの丘やピラタスロープウエイでは今週末から来週末が紅葉の見頃、横谷峡も同じタイミングと思われます。来週末から月末にかけては蓼科湖などの湖沼部をメインにして蓼科高原全体が紅葉のグラデーションを形成するでしょう。
つまり湖沼部は紅葉鮮やかな見頃だけれど、標高が高くなるにつれて紅葉は減じて落葉した森へと変わっていき、広葉樹の紅葉の終わりといれちがいに落葉松の紅葉が見事な景色を見せてくれるようになるでしょう。
ということで、今年はじつに多様な美しい景色を見せてくれそうな蓼科高原です。10月中〜11月上旬の期間ならいついらしても紅葉に出合うことができると思われます。
こんなことはめったにないことなので、この機会を逃すと後悔するかも、きっと。
※写真をクリックすると拡大してご覧いただけます。
先週末(10月7日)、麦草峠、白駒池を、家族で訪れました。何回か訪れてはいますが、紅葉の季節に訪れたのは今回が初めてです。少し早かったのと、紅葉系の木々が少ないので、京都の紅葉のように、真っ赤になるという訳ではありませんが、所々に黄色く黄葉した木々があり、池を一周するのは気分が爽快でした。種村
投稿情報: 種村いずみ、由紀雄 | 2007年10 月14日 (日曜日) 17時13分
種村様、お久しぶりです。
コメントをありがとうございます。(^^)
今週末(10/13〜14)が白駒池の紅葉鑑賞にちょうど良いタイミングになりました。じっさい、紅葉も花も見頃というのは「みずもの」ですから難しいですね。来週末ごろまでは見頃となりそうです。>>写真
こんなに近くに住んでいても、なかなかベストなタイミングに訪れることは難しいです。私のペンションのあるピラタスの丘は今週から紅葉の最盛期に入ります。毎朝窓外の景色を眺めるのが楽しみです。
投稿情報: ペンション・サンセット | 2007年10 月14日 (日曜日) 18時12分